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#越境EC#国際配送#関税#送料設定#返品対応#CS運用

越境ECを最初の1か国から始める実務チェックリスト|関税負担・送料・返品・住所不備を受注前に決める

2026-08-25
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  1. 01最初に決めるのは「どの国に売るか」ではなく受注条件
  2. 02関税・送料は「表示額」と「実際の配送条件」を分けて設計する
  3. 03Shopifyでは商品情報・Markets・配送ラベルを同時に確認する
  4. 04BASEは代行型と自社発送を混同しない
  5. 05住所不備はチェックアウト前・受注確認・発送前の3段階で減らす
  6. 06返品・返金は4パターンに分けて責任を固定する
  7. 07公開前にテスト注文で合格を判定する
  8. 08参考情報

越境ECを始める際、「海外から注文できる状態にする」ことと、「海外注文を問題なく完了・返金できる状態にする」ことは別です。

受注後に関税の請求、配送先住所の不備、通関での確認、返品希望が発生すると、CS・物流・経理の誰が判断するかが問われます。公開前に条件を決めていなければ、注文ごとの個別対応になり、販売継続の判断もしにくくなります。

最初から多数の国・全SKUを対象にする必要はありません。まずは1か国・10 SKU・1配送方式に限定し、配送と返金の責任範囲を検証できる単位で始めます。

本記事の仕様確認日:2026年8月24日。カートや配送事業者の機能・受付条件は更新されるため、公開・設定変更前に各社の最新案内も確認してください。

最初に決めるのは「どの国に売るか」ではなく受注条件

対象国を選ぶ際は、需要予測だけで販売開始を判断しません。少なくとも、次の条件を1枚の開始判定シートに記録します。

確認項目公開前に確定する内容担当の例
対象国・地域最初に公開する配送先。離島・私書箱などの除外条件も含む事業責任者
対象SKU販売するSKU、セット品、数量上限商品担当・物流
販売対象外輸出規制、配送事業者の取扱制限、仕向国の禁制品に該当しないか物流・法務確認担当
配送方式国際郵便、国際宅配便、代行型など、実際に使う方式を1つに固定する物流
送料購入者への表示額、送料無料条件、追加請求をしない範囲EC担当・経理
関税・輸入税チェックアウトで回収するか、到着時に購入者へ案内するかEC担当・経理
返品・返金返品先、返送料負担、通関費用の扱い、返金対象CS・経理
住所不備入力時の案内、確認連絡の期限、発送保留・取消条件CS・物流

国際郵便を利用する場合、税関は、受取人の氏名・住所や税関告知書を原則として英語またはフランス語で詳しく明瞭に記載するよう案内しています。また、輸出規制品と仕向国ごとの禁制品を事前に確認する必要があります。商品ページの翻訳前に、商品名・素材・用途・価格を通関用に説明できる状態か確認してください。

開始判定シートの「販売対象外」は、商品カテゴリだけで管理しないことが重要です。同じカテゴリでも、容量、成分、電池の有無、セット内容、価格によって配送・通関上の確認事項が変わるため、最初はSKU単位で判定します。

関税・送料は「表示額」と「実際の配送条件」を分けて設計する

越境受注で混乱しやすいのは、商品価格・国際送料・関税や輸入税が、購入者にとってはまとめて購入費用になる点です。ストア上での表示と、配送時の請求条件が一致しているかを確認します。

実務上は、主に次の2つを比較します。

  • 到着時に輸入に伴う費用が購入者へ請求されうる方式:商品ページ、配送ポリシー、チェックアウト前の案内で、費用が別途生じる可能性を明記する。
  • チェックアウト時に関税・輸入税を回収し、DDP対応の配送で発送する方式:表示・徴収設定、商品情報、配送ラベル、配送事業者の取扱条件を一連で確認する。

Shopifyでは、Marketsの市場ごとに税・関税の表示・徴収を設定できます。ただし、計算精度には商品ごとのHSコードと原産国の登録が必要であり、実際に請求される金額が見積額と異なる可能性もShopifyが案内しています。したがって、「関税込み」と表示する前に、対象SKUの通関情報が揃っているかを確認します。

さらに、Shopifyでチェックアウト時に関税・輸入税を徴収する場合は、設定だけでは完結しません。実際の発送で使う配送ラベルがDDPに対応していること、配送事業者がその条件を受け付けることを確認する必要があります。ストアで回収したのに、発送がその条件に合わない状態は避けてください。

送料も、配送原価だけで決めると返品時に差額が残ります。開始判定シートには、次の4項目を並べて記録します。

  1. 購入者に表示する国際送料
  2. 梱包資材を含む発送コスト
  3. 関税・輸入税の回収方法と負担の案内文
  4. 返送時に発生しうる送料・通関関連費用の負担者

「送料は購入者負担」とだけ書いても、初回発送と返品返送で負担範囲が異なるなら十分ではありません。通常返品、初期不良、誤配送、受取拒否、住所不備による返送を分けて定義します。

Shopifyでは商品情報・Markets・配送ラベルを同時に確認する

Shopifyで越境販売を始める場合、Marketsの設定画面だけを確認して公開するのではなく、商品情報と配送実務までつなげます。対象市場で関税・輸入税を徴収する設計なら、特に次の順で確認します。

1. 対象SKUのHSコードと原産国を登録する

HSコードと原産国は、関税・輸入税の計算に関わる情報です。10 SKUを選んだら、商品名、販売価格、HSコード、原産国、素材、用途を台帳に記載し、ストア登録内容と照合します。

複数の構成品を含むセット商品は、通関時の品名説明も含めて配送事業者へ確認する余地を残してください。曖昧な商品名のまま、表示・徴収額だけを先に確定させないことが大切です。

2. 市場ごとの表示・徴収設定を配送条件に合わせる

Shopify Marketsで徴収設定を有効にした場合でも、配送ラベルや配送事業者がDDPに対応していなければ、購入時の想定と配送時の扱いがずれる可能性があります。テスト注文では、次を一組で確認します。

  • 対象市場で商品と送料が表示されるか
  • 関税・輸入税の表示・徴収が設定どおりか
  • 注文管理画面で必要な情報を確認できるか
  • 利用する配送サービスでDDPラベルを発行できるか
  • ラベル・インボイス等の発送書類に必要情報を反映できるか

3. 返品時に輸入税を回収できない前提も置く

Shopifyは、返金済みの輸入税を常に回収できるとは限らない旨を案内しています。つまり、購入者に商品代金と税額を返金した場合に、販売者側で税額を回収できるとは限りません。

このため返品ポリシーには、単に「返品可否」を書くだけでなく、返金対象を分けて定めます。少なくとも、商品代金、初回送料、返品送料、購入時に徴収した関税・輸入税について、通常返品と不良品対応それぞれの扱いを決めてください。

BASEは代行型と自社発送を混同しない

BASEでは、海外販売に「かんたん海外販売」を利用する代行型と、送料詳細設定 Appで国・地域別の配送方法・送料を設定して自社発送する方式があります。両者は購入者に海外配送を提供する点は共通でも、受注後に自社で担う作業が異なります。

代行型を検討する場合

代行型では、対象範囲、発送先、手数料や配送条件、返品時の連絡経路を、BASEの最新の公式案内で確認します。自社の通常配送ポリシーをそのまま海外注文に適用できるとは限らないためです。

確認シートには、「購入者からの問い合わせ先」「代行サービス側へ引き継ぐ条件」「返金を実行する担当者」を書き分けます。問い合わせ窓口が自社でも、返送先や配送状態の確認先が別になる場合、CSテンプレートにも反映が必要です。

自社発送を選ぶ場合

送料詳細設定 Appで自社発送をする場合、送料を設定していない国・地域の購入者は注文できません。また、海外住所では利用できないAppsや決済条件があります。公開対象国を増やす前に、対象国の住所・通貨・決済で実際にチェックアウトできるかを確認してください。

自社発送では、国別送料の登録だけで完了としません。発送書類の記載、配送追跡の案内、配達不能時の返送先、返品受領後の返金手順までが一つの運用です。代行型と自社発送を併用するなら、商品ページや配送ポリシーで、購入者がどの条件になるかを判断できるようにします。

住所不備はチェックアウト前・受注確認・発送前の3段階で減らす

住所の表記ルールを購入者に求める場合、案内文を配送ポリシーの末尾に置くだけでは、入力時に読まれない可能性があります。一方で、チェックアウトの入力項目を任意に変更できる範囲はカートやプランにより異なります。

そのため、特定の入力制御ができることを前提にせず、次の3段階で運用を設計します。

購入前:商品ページと配送ポリシーで必要形式を案内する

国際配送に必要な住所表記、電話番号、建物名・部屋番号の必要性、私書箱の取扱可否を短く案内します。英字表記が必要な配送方法なら、その条件と理由を明記します。税関の国際郵便案内でも、受取人の住所・氏名は英語またはフランス語で明瞭に記載するよう示されています。

受注直後:確認対象を機械的に抽出する

全注文を担当者の目視に依存させず、確認対象を決めます。例えば、住所の文字種、電話番号の欠落、郵便番号と都市名の不整合、部屋番号欠落などです。実際に利用できる判定機能はカート・配送サービスにより異なるため、まずは注文確認時のチェック項目として台帳化します。

発送前:連絡期限と未回答時の扱いを決める

「住所確認が必要な場合は連絡する」だけでは、保留注文が残り続けます。確認メールの送信担当、回答期限、期限内に確認できない場合のキャンセル・返金条件を決め、購入者向けポリシーとCSテンプレートに反映します。

返品・返金は4パターンに分けて責任を固定する

越境ECの返品では、返品を受け付けるかどうかだけでなく、返送費用、通関関連費用、返送先、返金タイミングを決める必要があります。最初の1か国では、少なくとも以下の4パターンを表にします。

事由返送先返送料返金対象判断担当
購入者都合国内返品先または海外返品先原則の負担者を明記商品代金・初回送料・税の扱いを分けるCS
初期不良・破損証跡確認後の返送先または返送不要販売者側の負担範囲を明記再送・返金の選択条件CS・物流
誤配送販売者が指定する返送方法販売者正しい商品の再送・返金条件物流
受取拒否・住所不備返送可否を配送事業者に確認購入者または販売者の負担条件返送費・初回送料・税の扱いCS・経理

返品先を日本国内にするのか、販売先の国・地域に置くのかは、販売量だけでなく、返送コストと受領・検品・再販可否で判断します。初期段階では返品先を増やすこと自体が管理対象を増やします。返品先を設けない場合も、返送不要返金を適用する商品・金額・不良判定の条件を定めなければ、担当者判断になります。

公開前にテスト注文で合格を判定する

設定確認は管理画面のスクリーンショットだけで終えず、対象国・対象SKU・対象配送方式の組み合わせでテストします。実配送まで行うか、配送事業者のテスト環境・事前確認を使うかは契約条件によりますが、少なくとも注文から出荷判断までの情報連携を確認します。

公開前テストのチェックリスト

  • 対象国以外からは意図せず購入できない
  • 対象SKU以外が海外向け配送に混在しない
  • 商品名、価格、送料、配送日数の案内に矛盾がない
  • 関税・輸入税の表示または到着時請求の案内が、採用方式と一致する
  • HSコード、原産国、品名、価格を発送書類に転記できる
  • 対象国の住所・電話番号で注文情報を受け取れる
  • 住所不備の確認メールと、未回答時のキャンセル文面が準備されている
  • 通常返品、不良品、受取拒否の返金処理を担当者が説明できる
  • CS、物流、経理の担当者と引継ぎ先がシートに記載されている

合格条件は「注文が入った」ことではなく、関税・送料・住所不備・返品の各ケースで、誰が何を根拠に判断するかが決まっていることです。初回の運用で記録した例外は、次の国を追加する前に開始判定シートとCSテンプレートへ反映します。対象国やSKUを増やす判断は、その更新後に行うと、設定漏れを抑えやすくなります。

参考情報

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