なぜEC施策は社内で止まるのか
ECマネージャーが抱える最大の悩みのひとつが「社内を動かせない」ことだ。企画は立てられる、数字も見られる、でも実行フェーズになると他部署が動かず施策が止まる。
これはEC担当者の力不足ではなく、EC部門が社内において「費用対効果が見えにくい部署」と認識されていることに原因がある。
アプローチ1: 依頼の前に「相手のメリット」を設計する
他部署は自分たちの仕事で手一杯だ。そこに「ECのために協力してほしい」という依頼が来ても、優先度は上がらない。
効果的なのは、相手の業務がどう楽になるか・成果になるかを先に示すことだ。たとえばCSチームへの依頼なら「この施策が通れば問い合わせ件数が月100件減る」という試算を提示する。物流チームなら「出荷作業の平準化につながる」を伝える。ECのメリットではなく、相手のメリットから話す。
アプローチ2: 承認ではなく「確認」として動かす
「承認をもらいに行く」構図になると、相手に拒否権が生まれる。代わりに「こう進める予定ですが問題ありますか」という確認ベースで動かすと、摩擦が減る。
もちろん権限の範囲内で動ける場合に限るが、「事前報告→進める→結果報告」のサイクルを小さく回し始めると、実績ができて動きやすくなる。
アプローチ3: 数字で話す場を経営層との間に作る
他部署が動かない根本原因の多くは「ECの重要性が経営層から発信されていないこと」だ。ECマネージャーがどれだけ正しいことを言っても、現場レベルでは動かない。
月に一度でいいので、ECの数字を経営者に報告する場を作る。そこで「物流との連携が課題」「CSとの情報共有が遅い」と伝えると、経営者からトップダウンで動くことが多い。
まとめ
社内を動かすには、正論よりも「相手の立場に立った設計」と「経営層からの後押し」が効く。仕組みとして動く状態を作ることが、ECマネージャーの本来の仕事だ。